高収入世帯が数多く暮らす港区麻布界隈。そこに住むセレブな「麻布妻」は、お嬢様学校出身者も少なくない。そんな彼女たちの間で飛び出すのが「女友達紹介マウンティング」だ。夫は外資系金融勤務で年収数千万円、1歳の子供を持つアラサー美人主婦ライターで「麻布妻」の1人である高木希美氏がお嬢様学校出身者たちの実態をリポートする。
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児童館で仲良くなったママ、麗美さん(仮名、以下同じ)。私と同じく、世間ではお嬢様系と言われる女子校出身で同学年。ご近所のママ友で、やはりお嬢様系の女子校出身の真麻さんを交えて3人でランチすることになりました。
ポニーテールが似合う色白の麗美さんは、ベーシックな服ですが、CHANELのカーディガンを着ていて、上品系。お父さんは港区にビルを持ち、不動産収入で生活する方だと聞きました。とてもお金持ちで、お母さんの代から同じ女子校に通うお嬢様です。ご主人も年収3000万円はくだらない、金融系の仕事をしているそうです。
さてランチ──という時、麗美さんが「高校時代からの男友達も来たいっていうから、連れてきた」と、突然4人になりました。実はここまでは、お嬢様系の女子校出身者ではよくある話です。有名と言われる私立の男子校と女子校の同世代は、かっこよかったり可愛かったり目立つ人はほとんどが“知り合いの知り合い”です。だから、突然連れてきても共通の友人がいたりして、話ができるのです。
麗美さんは、その男友達に私たちのことを紹介します。
「こちら、真麻さん。彼女は一応、有名女子校出てるんだけど、旦那のグチばっか言ってる子。グチ話をしたいなら、真麻さんと話すといいかも(笑)」
「こちら、希美ちゃん。いろんなネタ豊富だからTwitterフォローしたら楽しそうなタイプかな(笑)」
実はその頃、真麻さんはご主人と喧嘩中で、その話をネタのように話していました。特にすごい悪口を言ったわけでもないし、ずっとグチを言っていたわけでもないのですが、それを材料に「グチ女」として紹介したのです。