元ケアマネージャーでもある淑徳大学教授(社会福祉学)の結城康博氏はいう。
「この場合、一番良くないのは自分の年金や預貯金で介護費用を補填すること。後々、自らの老後を危険に晒すことになります。親の介護はただでさえストレスが多い。経済的負担まで負うことは極力避けるべきです」
そのためには介護費用を軽減する公的制度をフル活用することだ。主なものは表に示した。特に、介護保険の自己負担額が上限を超えると超過分が払い戻される「高額介護サービス費制度」は有効だ。収入により払い戻される額はことなるが、住民税が非課税世帯の場合、月額2万4600円を超えた分が戻ってくる。
「国や自治体によって、介護費用の軽減制度は異なり、種類も様々。まず自治体が設置する『地域包括支援センター』に相談しましょう」(同前)
※週刊ポスト2018年5月18日号