相場のアノマリーのひとつに「セルインメイ」という言葉があるが、はたして今年の5月相場はアノマリー通りの動きになるのか。カリスマ主婦トレーダーとして知られる池辺雪子さんが、今の日本株が置かれた状況を分析したうえで、5月の相場展開を予測する。
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まず始めに4月の日経平均株価を振り返り、テクニカル分析に基づく解説をさせていただきます。
日経平均株価は4月中旬頃までしばらく2万2000円あたりの水準で上値が抑えられている状態にありました。2万2000円の壁を越えられない状況にヤキモキされていた方もいたかもしれませんが、あるテクニカルツールを表示させるとなぜ上値が抑えられていたのか、ということが明確に見えてきます。
そのテクニカルツールは『一目均衡表』です。4月の日経平均株価チャートに一目均衡表を表示してみると、雲のスパンがちょうど2万2000円あたりの水準にあり、ローソク足がそれにぶつかって上値が重い状況になっていたということが分かります。
ローソク足が雲の中に入って上抜けるためにはエネルギーが必要ですから、雲の下で行ったり来たりしてエネルギーをためている状態にあった、と捉えることができます。
テクニカルツールを何も知らずに「なぜ2万2000円を上抜けられないのだろう」とモヤモヤするのではなく、こういったツールを表示させて状況を明確に理解することはトレードにとって大きな武器になるでしょう。