初めて上京した人にとって、東京近郊の鉄道網の充実ぶりには驚かされるばかりだと思いますが、鬼門となるのが「乗り換え」の大変さ。東京メトロの赤坂見附⇔永田町など、そもそも名前の違う駅が通路でつながっているケースなら、時間がかかってもまだ仕方がないと思うかもしれませんが、同じ名前の駅だってそう簡単にはいきません。東京駅や新宿、渋谷、横浜など、巨大なターミナル駅はもちろんですが、それ以外にも乗り換えが厄介な駅は多数存在します。東京近郊で、同じ駅名なのにとにかく乗り換えに時間のかかる「要注意駅」を紹介しましょう。
・大手町駅
多くの地下鉄線が乗り入れていて、とにかく構造が複雑なのが大手町駅。乗り入れているのは東京メトロの千代田線、丸ノ内線、半蔵門線および都営三田線ですが、同じ東京メトロの丸の内線⇔東西線の乗り換えは一旦改札を出ますし(改札を出なくても乗り換えられますが、時間を大きくロスすることになります)、地下道は東京駅などにも繋がっていて、さながら“ダンジョン”。ちなみに出口は42個もあります。
・銀座駅
東京メトロきっての老舗駅だけに乗り換えは便利かと思いきや、銀座線⇔丸ノ内線の乗り換えは結構な距離があります。銀座といえば、お年を召した方も多い街ですが、両線の乗り換え通路は狭く、人通りは多く、上がったり下がったり…。時間には余裕をもって行きたいところです。
・蔵前駅、本郷三丁目駅
極めて特殊な乗り換えを余儀なくされるのが、蔵前駅と本郷三丁目駅です。蔵前駅は都営地下鉄の浅草線と大江戸線、本郷三丁目駅は東京メトロの丸ノ内線と都営地下鉄の大江戸線との乗換駅となっていますが、いずれも乗り換える際には一旦改札を出て、さらに商店などが立ち並ぶ“普通の道”を歩かなくてはいけません。雨の日には当然傘も必要です。
・武蔵小杉駅
かつては東急東横線とJR南武線のみのシンプルな駅でしたが、東急目黒線が乗り入れるようになったうえ、2010年には横須賀線ホームが完成し、横須賀線や湘南新宿ラインが停車するようになり、複雑化しました。
横須賀線から南武線や東急との乗り換えは、わかりにくいわけではありませんが、連絡通路は長い上に狭く、さらに人は非常に多く、かなりのストレスを感じることもしばしば。武蔵小杉にはここ数年、タワマンが次々と立ち並び、駅はもはや飽和状態。通勤・通学の乗換駅としてこの駅を利用するのはなかなかハードルが高いかもしれません。