日経225の見通しを考える上で意識している材料
今後の日経平均株価の動きを考える上で、私が意識しているのは「日銀のETF（上場投資信託）購入」です。
「日銀が年間6兆円のETF購入を今年7月以降も継続するかどうか」が焦点になる、ということです。もし日銀がETF購入をやめてしまうようなことがあれば、日経平均株価はどうなってしまうのか、読みづらくなるでしょう。
ただ、私は日銀が年間6兆円のETF購入をやめる可能性は低いと見ています。
政府は「株価を高値圏で維持し、来年に控えた消費税増税をなんとしてでも実現させたい」と考えているはずなので、この6月で日銀がETF購入をやめてしまうのは中途半端に思えます。
ここで年間6兆円のETF購入をやめてしまうと「今までなんのためにやってきたんだ？」ということで、海外勢に日本株を売りたたかれ、その結果、日経平均株価も下落して消費税増税ができなくなる可能性も考えられます。
とはいえ、どうなるのか確実なことはまだ分かりませんので、日銀ETF関連のニュースには気をつけられておかれると良いでしょう。
あともう1つ、私が意識しているのは「ボーナス」です。6、7月はボーナスシーズンでもありますのでマーケットに投資家の資金が入りやすくなります。
例年の傾向から言って、「まとまったお金が入ったから」ということで投資に資金を回す会社員の方も多いので、ボーナスの支給は買い材料になると考えられます。
以上、私がテクニカル分析以外で意識している材料を紹介させてもらいました。
【PROFILE】池辺雪子（いけべ・ゆきこ）：東京都在住の主婦。若い頃から株や商品先物投資を学び、2000年からFX投資を始め、これまでに8億円以上の利益をあげている敏腕トレーダー。2007年春、脱税の容疑で起訴、同年夏、執行猶予刑が確定。その結果、所得税、延滞税、重加算税、住民税、罰金（約5億円）を全て即金で支払う。2010年9月に執行猶予が満了。現在は自らの経験をもとに投資、納税に関するセミナー、執筆活動を行っている。トルコリラ／円、ドル／円、他通貨、日経平均株価などの値動きに関する詳細な分析を展開する「池辺雪子公式メルマガ」も発信中（http://yukikov.jp/）。
