その専門学校には入試の類は一切存在せず、入学金さえ払えば誰でも入学できるので、そのようなことになってしまうのだ。そしてある生徒の発言に、ついにK氏はキレてしまったそうだ。
「生徒の中に、生まれてから1枚もCDを買ったことがなく、1曲たりともダウンロードをしたことがないという人がいました。つまり人生で1回も、お金を払って音楽ソフトを買ったことがないのです。私が『じゃあ音楽を何で聴いてきたの?』と尋ねると、『YouTubeです』と堂々と答えました」
その発言に、「これまで人生で音楽に1円も使ったことがない人間が、どうして音楽で食べていけると思うのか!」と、怒りを爆発させてしまったK氏。その生徒は自分がなぜ怒られているのが分からないといった様子だったものの、K氏がこれまで手掛けたアーティストの顔ぶれを知ると、その眼差しは尊敬へと変わり、今ではマジメにK氏の話に耳を傾けているそうだ。