中川淳一郎のビールと仕事がある幸せ

ライターの仕事獲得は東京が圧倒的に有利、残念だが仕方ない

ライターの仕事をするうえで、「やっぱり」東京にいるほうが有利なのか?(渋谷のスクランブル交差点)

 昨今個人も企業も役所もメディアもネットでいかにコンテンツを出すかが勝負となっているだけに、ライター・編集者という職業へのニーズも高まっている。今のネット時代、どこにいてもそうした仕事はできそうに思えるが、「東京にいた方が仕事獲得は格段に有利だ」と述べるのは、ネットニュースを中心にライター・編集者として活躍する中川淳一郎氏だ。同氏は2001年にライターになって以来、“営業”した経験は2回しかないという。その後、仕事も途切れたことはないというが、「自分の実力というわけではなく、『東京』という地の利があったことが大きい」と述べる。その真意は何か。

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 ライターの仕事が花盛りですね。クラウドソーシングでのライター募集なども盛んだし、「地方でも大好きな文章の仕事ができる時代だもんね♪」みたいな意見をネットで見ることもあります。

 しかし、クラウドソーシングのライターは安い仕事が多過ぎる。要は誰でもできる仕事なわけであり、単なるサイトのPVを少しでも上乗せするSEO対策用使い捨ての埋め草的文章の安いギャラのライターであり続けてしまいます。

 誰とも会うことなく仕事ができるのは魅力的ですが、やはり割の良い仕事というものは、よっぽどの文才があったり視点が面白過ぎる人や「先生様」になっている人を除き、実際に発注相手と顔を合わせる方が獲得しやすいと思います。

 となれば、企業の広報・宣伝部、メディアの編集部が集中した東京にいた方が圧倒的に有利です。私自身は2001年からライター・編集の仕事をしていますが、「気づいたら知り合いの知り合いから巡り巡って仕事がもらえる」状態が17年以上続いています。自分が優秀なライターかといえば全然そんなことはない。単に締め切りを守る、ギャラでうるさいことを言わない、程度のライターでしょう。

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