保険料の支払い期間中に死亡や解約した人への支払いを抑え、長生きする人により多くの年金を支払う「トンチン年金保険」も冷静に見極めたい。
「男性のモデルケースで考えると60歳で加入して月10万円弱を10年間払い込むと、70歳から年額60万円ほどの年金を生涯受け取れるイメージです。毎月定額を受け取る安心感を求める人には適していますが、このケースで元が取れるのは89~90歳。その前に亡くなると、損をする計算です。受け取る金額がインフレに対応しないのも注意点です」(森田氏)
不安を解消するためのコストが新たな不安を生じさせる――そんな悪循環に陥れば本末転倒だ。
※週刊ポスト2018年6月1日号