短い時間でササッと食べられることでサラリーマンなどに人気なのが、駅の構内にあるそば店、通称“駅そば”。日本全国には名店と呼ばれる駅そばも少なくない。
たとえば、渋谷駅に併設されている東急百貨店東横店西館2階の「本家しぶそば」は、チェーン店の1店舗でありながら、行列が絶えない人気店。
「しぶそば」は東急グループの立ち食いそばチェーンで、主に東急線の駅構内で展開している。渋谷駅の「本家しぶそば」は、なかでも特に利用客が多い店舗だ。
会計は前払い。店に入るとすぐにレジがあり、そこで注文をと会計を済ませると、レジの店員が「も~り~(もりそばのこと)」や「ち~く~わ~(ちくわ天そばのこと)」などと、独特なトーンで厨房に向かってコール。空いている席で待っているとほどなくして料理が運ばれてくる。
特筆すべきは、そのスピード。店内がほぼ満席状態であっても、大抵1~2分で料理が提供される。場合によっては、席に着くとほぼ同時に運ばれてくることしばしば。どの席に着こうかと迷っている間に、料理が出てきてしまうなどということも珍しくないのだ。少なくとも週に1回は「本家しぶそば」を利用しているという40代の男性会社員Aさんはこう話す。
「定番の『かき揚げそば』(480円)を頼むことが多いです。値段は他の立ち食いそばに比べるとちょっと高めかもしれませんが、意外と量もあってお腹いっぱいになります。あとは、単品の『ちくわ天』を頼むことも多いです。こちらは130円で、半分に割ったちくわ天が2つ。こちらも食べごたえ十分です」