投資情報会社・フィスコが、株式市場の5月21日~5月25日の動きを振り返りつつ、5月28日~6月1日の相場見通しを解説する。
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先週の日経平均は下落した。週間ベースでは9週ぶりの反落に転じた。週初は中国による対米輸入の拡大で合意したことによる米中通商問題の懸念後退、1ドル111円台前半の円安で推移する為替動向などを好感して、日経平均は2月2日以来となる23000円台を回復してスタートした。NYダウも米国は中国との貿易戦争を「保留」とのムニューシン米財務長官の発言を好感して前週末比で300ドル近い上昇で始まった。
その後、日経平均は前週までで8週連続で上昇していたこともあり利食い売りも強く、日経平均は22日に4営業日ぶりの反落に転じた。23日にはトランプ米大統領が米朝首脳会談の開催延期を示唆したことを受けて、相場の潮目は大きく変化する。また、米国メディアが自動車輸入関税を現状の2.5%から最大25%への引き上げをトランプ政権が検討していると報じてトヨタ<7203>、ホンダ<7267>など自動車株が軒並み安となったことも地合いを悪化させた。
ドル安・円高の動きとともに株価指数先物売りも強まって、日経平均は24日にかけて2日連続で各200円を超える下げとなった。日本時間24日夜には6月12日に予定されていた米朝首脳会談の中止が伝えられ、25日は売り物で始まったものの、急落の反動もあり日経平均は4日ぶりの小反発で大引けた。