5月24日(木)に、トランプ大統領から「米朝首脳会談の中止」が発表された。そして同日、トランプ大統領は「自動車・自動車部品に関する輸入制限」を検討する旨を発表した。この2つのニュースで、ドル/円為替は大きく急落した。前日(5月23日)のドル/円は110.00を挟んだ水準にあったが、24日には、一時、108円台(109.00割れ)を付けている。
トランプ大統領が米朝首脳会談の中止を発表すると、北朝鮮は急に態度を軟化させた。それまで拒んでいた南北会談を急遽設けるなどし、米国にすり寄る様子を見せている。そして週末には、トランプ大統領があらためて、6月12日に米朝首脳会談が開催される可能性があることを発表した。北朝鮮から韓国に、米国との再交渉を依頼したのだろう、と推測できる。
当然ながら、米朝首脳会談があらためて開催される可能性が出てきたことは、良いことだと考える。ただし一喜一憂せずに、米朝首脳会談が実際に開催されるのを待ち、発表される内容をもって、成果があるのか無いのか判断するべきだろう。
北朝鮮の非核化は基本的に「ドル買いの材料」と考えるが、まだどうなるのか決まった訳でもない。
6月12日までまだ日があるので、「北朝鮮問題」に関しては今後発表されるニュースに注意を払うしか対応の仕様がない。事前にその結果を予想して行動するのではなく、出てきた事実をもって判断するべきだ。
繰り返しになるが、あらためて開催が発表されたのだから、現時点で米朝首脳会談が6月12日に開催される可能性は非常に高いだろう。しかし、その会談で成果があるのか無いのか、特に具体的に効果がある内容が採択されるのか、事前に判断することは難しいのが現状だ。