日々様々なニュースが流れる中、相場にネガティブなニュースに接して、不安に駆られる投資家も少なくない。しかし、FX(外国為替証拠金取引)のカリスマ主婦トレーダーとして知られる池辺雪子さんは、「悪材料にいちいち振り回されるべきではない」という。相場と向き合うにはどのような姿勢が望ましいのか、池辺さんが解説する。
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5月末、イタリアの政治混迷とそれに伴う株安に関するニュースが盛んに報道されていました。「2012年以降で最大の混乱に陥る懸念が出てきた」との報道もありましたが、このような書かれ方をすると、どうしても不安に感じる方が多くなります。
ただ、ヨーロッパ圏内の経済状況については、以前からドイツの一人勝ちでギリシャやスペイン、イタリアの問題などがずっと懸念され続けています。そうしたことから「結局そこまでの大事にはならないのでは?」と私は客観的に見ていました。実際、「イタリアにおける政治不安への懸念が和らいだ」との報道もありました。
そして私としては、イタリアのニュースに限らず、トレーダーはそういった悪材料にいちいち振り回されるべきではない、と考えています。
ヨーロッパ圏内での経済危機に限らず、常に世界中で何かしら火種はあり、いつ何が起こってもおかしくありませんし、予測もできません。ニュースを知ることが無駄だとは言いませんし、世界情勢を知らないよりは知っていた方が良いとは思いますが、ネガティブなニュースにとらわれて不安な気持ちでトレードをしているとなかなか利益には結びつきません。