また、来年1月からセブン・イオン銀行のATM使い放題が制限されるソニー銀行も、ある条件をクリアすればメリットを得られる。同行をメインバンクにする主婦A子さんが話す。
「ソニー銀行の普通預金に300万円以上預けていれば、『シルバーステージ』という優遇を獲得でき、月7回まで無料でATMを利用できるんです。しかも来年1月からは、ローソンATMやゆうちょ銀行などソニー銀行の提携ATMすべてが対象になります。ローソンが自宅からいちばん近いので、私にとってはありがたい」
カードに入金しても優遇を受けられる
2007年に開業した住信SBIネット銀行も、取引に応じてランクが決まる優遇プログラムをこの6月から改定することを発表している。預金残高が30万円以上あれば、提携ATM利用料が月5回無料、他行への振込も3回無料になる『ランク2』に昇格できる。44才主婦B子さんは、こんな裏ワザを話してくれた。
「住信SBIネット銀行のクレジットカード『ミライノカード』に入会し、引き落とし口座に指定するだけでランク2が維持できるんです。手数料が節約できてもカードの年会費がかかってしまえば本末転倒ですが、このカードは初年度会費無料。その後も年間10万円以上をカード決済すれば、年会費は無料になります」
横浜市在住の主婦C子さんもこう話す。
「昨年、用途別に使い分けていた口座のお金を思い切って三菱UFJ銀行に一本化してからは、手数料を払った記憶がありません。残高が500万円以上になって、銀行が設定しているステージが最高になったことで、自行ATMの利用は何度でも無料、コンビニATMも月3回まで無料になったからです。他行あての振込手数料も月3回まで無料になりました」
なるほど、各銀行が設定している制度をうまく利用すれば、手数料を大きく減らせるというわけだ。前出の深野さんが語る。
「ATM出金手数料は、多くの銀行が1回あたり108円。わずかな額と思いがちですが、今や100万円を定期預金に預けても年間100円しか利息が付かず、税引き後は80円しか残りません。1回のATM手数料で利息が吹っ飛んでしまうわけです。
今後は、銀行に貢献する顧客ほどメリットが大きくなっていくことは間違いありません。預金を1つの口座に集約させたり、その銀行のクレジットカードを活用するなどして、優遇措置を最大限生かすことが大切です」
※女性セブン2018年6月21日号