市場調査会社であるTrend forceは10日、2018年第1四半期(1-3月)における世界のスマホシェア、第2四半期(4-6月)の予想を発表した。
まず、第1四半期の実績だが、出荷量は全体で3億4127万7000台。前年同期と比べると、3%減少した。メーカー別にシェアを示すと、第1位はサムソンで21.4%、第2位はアップルで16.4%。ここから中国勢が続く。第3位は華為で11.7%、第4位はOPPOで8.2%、第5位は小米で7.9%、第6位はVIVOで5.7%であった。
次に第2四半期だが、出荷量は3億6014万7000台となり、6%増加する見通しである。アップルは第3四半期に新製品を発表するとみられ、足元では買い控えが進んでいる。そのため、シェアは11.4%まで低下、順位は第3位に後退する模様。替わって華為が12.0%となり、シェアを0.3ポイント高め、第2位になる見込み。そのほかの順位は変わらないものの、OPPOが0.4ポイント、小米が0.6ポイント、VIVOが2.3ポイントそれぞれシェアを高め、サムスンは逆に1.0ポイントシェアを落とすとTrend forceは予想している。スマホ完成品市場では、中国勢がシェアを大きく上げようとしている。
2020年になれば本格的な5G(次世代移動通信システム)時代に突入する。そうなれば幅広い分野で技術革新が加速すると予想され、モバイル端末で大きな勢力となった中国が新時代のイノベーション開発の主導権を握るのではないかとみられている。ただし、ここで気になるのは、アメリカによる中興通訊(ZTE)に対する一連の処罰である。
8日付の新華社報道によれば、アメリカ商務省のロス長官は6月7日、ZTEと新たな和解協議を交わしている。ZTEは10億ドルの罰金を支払い、さらに4億ドルを第三者機関に供託することで、輸出禁止名簿から外すといった内容であり、加えて、30日以内に董事会、幹部人事を刷新するよう要求している。