キャリア

早くも始まった2020年卒の就活にも立ちはだかる「学歴フィルター」の実態

 最大のボリュームゾーンは東大、一橋、早慶上智グループでなくGMARCHグループである。そしてFラン大学を完全に排除するような激しいフィルターではない。もちろん上位大学が有利であることに変わりはないが。

 採用担当者は学歴フィルターを使う理由をこう説明する。

「業界の特徴として専門知識の習得が必要なことが大きいです。WEBテストや適性検査が低スコアでかつ低学歴の人は、仕事についてこられないケースが非常に多く、離職率が高くなります。だから大学名を参考にしています」

 この会社に限らず、最近は、IoTやビッグデータといった以前より高い知的水準が必要な業務は多い。A社のように考える人事は一般的だろう。だから、学歴フィルターを使おうというのも当然なのだ。

●ふくしま・なおき/1966年長野県生まれ。就職コンサルタント。上智大学文学部卒業後、大手広告会社勤務を経て、1993年より就職に関わる執筆、講演活動、学生の就職支援を行う。最新刊に『学歴フィルター』(小学館新書)がある。

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