ここ数年、ネットカフェの進化版といえる「ネットルーム」が、人気となっている。ホテル代わりに利用する人も多いという「ネットルーム」の魅力はどんなところにあるのだろうか。
ネットカフェというと、簡単な衝立で区切られているものの、天井が抜けていたりなどと、完全なプライベート空間ではない。しかし、ネットルームの場合、完全個室で鍵付き、さらに防音となっており、プライベートな空間を確保できるのだ。部屋は、靴を脱いでくつろげるフルフラットとなっていることが多く、大画面のテレビとパソコンが備え付けられているケースがほとんど。ネットルーム事情に詳しく、自身もよく利用するというフリーライターのA氏はこう話す。
「パッと見た印象はカラオケボックスのような雰囲気で、中身はカプセルホテルのようです。ネットカフェのようにフリードリンクではなく、食べ物のメニューもないケースが多く、基本的に食べ物・飲み物は持ち込み自由。部屋の中で寝転がれるし、会話もできるし、電話もできる。映画なんかもヘッドホンを使わずに見ることができるので、本当に自分の部屋にいる感覚です。フロントに鍵を預けて外出もできるし、有料ですがシャワーや洗濯機もあります」
もちろん漫画や雑誌を読むのは自由。室内のパソコンでネットを楽しむこともできるし、仕事をすることもできる。
「2人用ネットルームも多く、カップルで利用するケースも多い。予約ができる店も多く、たとえば、どこか遠い土地へとコンサートやスポーツ観戦に行った帰りに、休憩がてら朝まで利用するということもできます」(A氏)
料金は曜日や時間帯によって異なるケースが多いが、ホテルに比べれば格段に安い。たとえば、東京千代田区にあるネットルーム「マンボープラス神田店」であれば、平日のスタンダードプランで、はじめの30分が1人200円、2時間パックが850円、3時間パックが1150円、ナイト12時間パック(午後7時~午前5時)が2200円となっている。
「店によって料金は変わってきますが、12時間でも3000~4000円あれば足ります。会員割引や数日間の予約なども可能で、カプセルホテルよりも割安だと思います。布団がないので、快眠が保証できるわけではないのですが、夏場であればそこまで気にならないと思います」(A氏)