回転寿司は子供からお年寄りまで、さらに近年は外国人にも大人気だ。全国各地の回転寿司を年間200店以上訪れる回転寿司評論家・米川伸生氏は「幅広い世代が楽しめる回転寿司はアミューズメントパークのようなもの。単に安い寿司を早く提供する場ではなく、様々な楽しみ方ができる食のエンターテインメント空間なのです」と話す。
同氏によると、最近の回転寿司は価格帯の異なる「100円寿司」と「グルメ寿司」に大別できる。
「回転寿司と言ってほとんどの人が思い浮かべるのは100円寿司でしょう。2000年代は、郊外にタッチパネルで注文できる大型路面店が増えたことで、100円寿司チェーンの大攻勢が始まりました。家族連れでも気軽に行けることから、ファミレスからお客様がシフトしたのです」
一方のグルメ寿司は、駅ビルやアウトレットモールなどの商業施設への出店も多い。
「こだわりの鮮魚を職人が握るのは当たり前。特徴は一品料理とアルコールが充実していることで、純米吟醸や地酒はもちろんワインやクラフトビールを提供する店もあります。美味しい肴でゆっくりと飲んで、寿司で〆る。いわば大人向けの回転寿司が、大人気なんです。飲み放題メニューを提供している店や、デートや女子会で利用したい雰囲気の良い店も増えています」
こうしたグルメ寿司の中には、地方の名店が東京に出店しているケースもある。