電気やガスなどのエネルギーは、生活をする上で欠かせない。わが家ではどのくらいの費用がかかっているか、計算してみたことはあるだろうか。
総務省の統計局の家計調査年報(2017年)によると、2人以上の世帯の場合、電気代に年約12万4000円、ガス代に年約5万7000円を支払っているという。合わせて年約18万1000円のエネルギー代がかかっていることになる。
この費用を「ゼロ」にする住宅がある。ネット・ゼロ・エネルギー・ハウス(ZEH)だ。具体的には3つの方法が利用されている。
〈エネルギー収支をゼロにする3つの方法〉
(1)外壁や窓枠の断熱性を高める
(2)省エネ性能の高い設備を利用する
(3)太陽光発電システムなどでエネルギーを創る
使用するエネルギーを極力減らし、自らもエネルギーを創ることでエネルギー収支を差し引きゼロにしようというものだ。政府は2020年までに「ハウスメーカー等の建築する注文戸建住宅の過半数」をZEHにすることを目標にしている。
とはいえ、ZEHにすれば電気代やガス代を本当にゼロにできるのか、気になるところだ。ZEHの支援事業を行う環境共創イニシアチブ(SII)では、2514戸のZEHを調査した結果(*注)を公表している。
【*注:「ネット・ゼロ・エネルギー・ハウス支援事業 調査発表会2017」資料(SII公開データ)】