とはいえ、売り時だからと焦って手放してしまうのは禁物。最近でもタワーマンションなど特定の物件から売りが多く出ているため、結果として強気な価格をつけられないケースもあったという。少しでも高く売るためには、周辺地域の賃料や市場の動向をチェックすることはもちろん、「あえて待つ」という選択肢を持つことも重要らしい。
「投資商品として見れば、一定以上の賃料水準を維持している間に売りに出すのが賢い選択だと言えますが、築20年程度であれば大きな値崩れはしないのがマンションの利点でもあります。大規模修繕の直後など、少しでも有利なタイミングで売りに出すことが肝心です」
この機会を逃すのは得策ではないが、せっかくの物件をやすやすと手放すわけにもいかない。「絶好の売り時」だからこそ、売り手にとっては難しい判断が求められそうだ。
◆取材・文/曹宇鉉(HEW)