子供が相続放棄した場合、借りた親から見れば、「死んだら返さなくていいローン」を老後資金としてうまく利用したことになる。相沢幸悦・埼玉学園大学経済経営学部教授が指摘する。
「多くの高齢者は相続人である子供たちに迷惑をかけたくないという意識が強く、お金が必要でも借金ができないでいる。しかし、今後は親の意識も『資産は自分たちのために使う』に変わり、『借金しても子供は相続放棄するから大丈夫だ』と考えるようになるでしょう。金融機関も貸し倒れリスクを加味して高齢者向けローンの設計をするようになっていくはずです」
※週刊ポスト2018年7月20・27日号