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大手予備校の幹部が明かす裏口入学の本当にあったズルい話

 金銭やコネを使って、入学試験をパスさせる裏口入学は、過去にもたびたび報じられてきた。1991年にタレントのなべやかん(47才)が明治大学文学部に裏口入学したときは大騒動になった。今回の東京医大の件で、「いまだにこんなことがまかり通っているのか」と驚いた人も多いかもしれないが、今でも平然と行われているのが実態だ。

「東京医大は『裏口入学リスト』を作成し、組織的にやっていました。リストには受験生の名前や受験番号のほか、大学幹部やOB、エリート官僚、有名経営者との血縁関係が記されていた。受験者は『絶対』『できれば合格』『合格を依頼されたがどちらでもいい』の3段階に分類。リストは10年ほど前の分から見つかっているので、脈々とやっていたのでしょうね」(前出・記者)

「面接や論文なんて点数があってないようなもの」

 今回の事件は、実際には氷山の一角といわれる。というのも、父親が官僚だったので「贈収賄容疑」で立件できたが、一般に、私立学校においては金銭やコネで入学させたとしても罪に問われない。だから、なかなか表面化しない。大手予備校の幹部が明かす。

「大学受験では、文系学部や理・工学部に比べ、医学部の裏口が圧倒的に多いんです。とくに近年、超高額で知られていた医学部の学費が値下げされ、一般家庭の子供でも手が届くようになった。それで医学部人気が過熱し、入試の難易度は上がる一方です。そんな中で、開業医が自分の病院やクリニックを子供に継がせたいと思っても、子供はなかなか医学部に受からない。そこでゆがんだかたちとして裏口入学に手を出してしまうんです」

 多くの医学部では、1次試験で学力テスト、2次試験で面接や論文を課している。

「筆記試験の点数をイジるのは手間だが、面接や論文なんて点数があってないようなもの。ここで点数の操作が行われるのが一般的。だから、1次試験は突破するぐらいの学力は必要です。

 総合大学や文系大学では、一般入試ではなく、教授らの裁量が大きいAO入試が裏口の温床です。

 あるいは、適当な推薦枠を作ってしまい、試験なしで入れることが多いですね。野球などスポーツ推薦で入学したけど、すぐにけがをしたことにして、以後は普通の学生生活を送るパターンです」(前出・予備校幹部)

※女性セブン2018年8月2日号

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