港区麻布界隈に住む、セレブな「麻布妻」たち。お嬢さま学校、お嬢様大学を出て外資系金融勤務の夫と結婚し、麻布妻となったライターの高木希美氏の周囲には、多くのお坊ちゃま、お嬢様がいる。そんなお嬢様たちが直面する「壁」とは──高木氏がリポートする。
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私は、世間では「お嬢様学校」と呼ばれる高校や大学に行っていたこともあって、身の回りに生粋のお坊ちゃま、お嬢様の友人・知人がいます。彼らは基本的に富裕層コミュニティの中で生きていて、男女の付き合いも同じような境遇の人同士でくっつくことが多いのですが、ときには意外な“事件”が起きます。
ある日、大学の後輩の若菜さん(仮名・以下同)が「結婚することになったんですけど……」と相談を持ちかけてきました。若菜さんは小学校から女子大付属のお嬢様で、実家はある家業をしています。日本橋界隈ではちょっと知られた老舗のお店です。
若菜さんのお相手は、私の夫と同じく外資系金融だそうで、兄弟揃って東大卒の外資系金融。お父様が東工大を出ている、エリート一家らしいのです。お姑さんになる方は一般的な専業主婦で、控えめな方だそうです。若菜さんの彼は次男。
「彼のご家族と食事した際、長男のお嫁さんにもお会いしたんですが、お嫁さんのマウンティングがすごかったんです」と言います。お嫁さんの夏菜子さんは長谷川京子タイプの美人だったそうですが……。
「こんにちは、はじめまして。若菜さんって、なんか剛力彩芽に似てない? 剛力彩芽ってかわいくないけど男ウケいいよね。ZOZOTOWNも虜にしちゃうし。男ウケ良さそう」
初対面の第一声で、こんな言葉をかけられたそうです(ちなみに若菜さんは剛力彩芽には似ていなくて、矢田亜希子のような清楚系)。そして兄嫁さんはこう続けたそうです。
「私は優しい人がいいし、優しい人を選んだの。長男て、優しい人多いでしょ? けど次男は全然優しい人見たことないよ~。
私、とにかく彼と結婚したいと思って2年も頑張って結婚にこぎつけたけど、若菜さんて交際1年でしょ? どんな手使ったの?」