カジノを含む統合型リゾート施設(IR)実施法案が7月20日に成立。国内で最大3箇所のIR設置が可能となる。
日本国内でのカジノ解禁において注目されているのが、ギャンブル依存症対策だ。厚生労働省が昨年9月に公表した推計データによると、日本国内のギャンブル依存症の疑いがある人は約70万人。1か月にギャンブルに使う金額の平均は5.8万円で、このうち8割はパチンコ・パチスロに最も多くお金を使っていたという。ギャンブルに詳しい経済ジャーナリストはこう話す。
「カジノでのギャンブル依存症対策として、日本に住む人に関してはカジノの入場料を6000円とし、さらに28日間で10回までという入場回数制限を設けています。この対策で十分であるかどうかは未知ですが、それ以前にパチンコ・パチスロに対して依存症対策をすべきだという意見が多いのは事実です」
パチンコ・パチスロ業界内では、ギャンブル依存症対策に関する様々な噂話も出回っているという。
「いわゆる“出玉規制”が入るのではないかという声は多いです。ここ数年でもパチンコ・パチスロの出玉はどんどん削られて、かつてに比べると大きく勝てる機種も減っていますが、その傾向が強まるのではないかとの予想が多い。現行機種なら1日に10万円くらい勝ったり負けたりすることもありますが、今後はたとえば“1日打ち続けてたとしても、勝っても負けても1万円以内”といったくらいの出玉性能になる可能性もあると思います」(同前)
さらには、菅義偉官房長官がテレビ番組で市場規模23兆円のパチンコ産業について言及し「これに対しての(ギャンブル依存症)対応策をとっていきます。ギャンブル性のないような形にするとか」などと発言したことを受け、“換金”できなくなるのではないかとの噂まで広まった。