投資情報会社・フィスコが、株式市場の7月30日~8月3日の動きを振り返りつつ、8月6日~8月10日の相場見通しを解説する。
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先週の日経平均は下落した。週間ベースでは4週ぶりのマイナス転換となった。7月30日から31日開催の日銀金融政策決定会合にらみで始まった日経平均は週初に反落スタート。フェイスブックの軟調決算の影響を引きずってFANG銘柄の下落が日本のハイテク株へも警戒感を台頭させた。ただ、米中貿易摩擦への懸念が和らぎ、NYダウが反発し、金融政策決定会合でも日銀が大規模な金融緩和を当面維持する方針が示されるなど、ネガティブな内容でなかったことを受けて日経平均は1日にかけて続伸した。2日は米中貿易摩擦への警戒感の再燃とアジア株安を受けて、先物安から日経平均は3日ぶりに急落した。3日はアップル効果からハイテク株が買い戻されて日経平均は反発したものの、上値が重い展開は継続している。TOPIXは続落。
一方、米国では、FOMCで政策金利が据え置かれたものの、米経済の拡大を受けて利上げ方針の維持が示唆された。また、トランプ政権が中国からの輸入品2000億ドル相当への関税率引き上げを検討していることが報じられるというマイナス材料が台頭した。その一方、堅調なADP雇用統計、アップルの好決算という好材料があったものの、NYダウは軟調に推移した。なかでアップルは、株価200ドルの節目を上回る最高値を更新するとともに、時価総額1兆ドルの大台を突破した。なお、日経平均は7月の月間ベースでは2カ月連続の陽線だった。
今週の日経平均は、引き続きもみ合いが予想される。7月23日以降の日経平均は日中の高値が22700円台で頭打ち、安値が22300円台で下げにブレーキと上下レンジが狭まっており、全般的に膠着感が強まっている。日米の金融政策イベントを通過する中で、週後半にかけては、第3週(13日から)の「旧盆休み」を意識して市場エネルギーの後退も想定される。貿易摩擦問題は引き続き懸念事項だが、アップルの好決算を受けてFANG銘柄が切り返し、日本のハイテク株にも心理的なプラス材料となったことは日経平均の下支え要因だ。物色的には引き続き、決算発表を手掛かりとする業績相場が主体となるだろう。6日大引け後のソフトバンクグループ<9984>の決算と説明会が一つの注目点だ。