猛暑で売れるアイスの代表格
そんな『ガリガリ君』にとって試練の夏を経験したのが、2010年だった。この年は「観測史上最も暑い夏」とも呼ばれた年。同年8月3日、同社は「この夏の猛暑の天候状況もあり、通常の販売数量を大きく上回る状況が続き、現在品薄状態」と発表している。
今年、これからさらに暑い日が続くことが予想されるが、『ガリガリ君』の生産ラインは耐えきれるのか。同社の別の広報担当者はこう語る。
「生産にあたっては、過去の実績を照らし合わせ、需要予測に基づき、生産計画、販売計画を立てています。暑い日が続くと、かき氷や氷菓系がよく売れます。2010年に稼働を開始した“本庄千本さくら『5S』工場”でラインを新しく投資したり生産性を高めることにより、生産能力は上がっています。この夏はしっかりと作り続け、商品を切らさないようにがんばっています」
長年『ガリガリ君』の動向をウォッチし続けているライター・Aさんは、2010年の品薄時について、こう振り返る。
「あの年のインパクトは凄かったですね。ネット上では『ガリガリ君が食べられないのか!』と落胆の声が相次ぐなか、販売再開まで約2か月を要しました。今年はあの時とは比べものにならないほどの酷暑、かつ氷系商品販売休止のニュースが相次いでいるので、『ガリガリ君』を心配する声も多いのは事実。それでも赤城乳業さんは過去の経験を活かして生産ラインを増強しているようですし、私たちファンの元へ届けられるようがんばってくれると思います」