住んでみたい街の理想と現実には、得てして大きな差があるものだ。憧れのあの街は果たして本当に素敵な街なのか? まったくノーマークだけど、実は住みやすい街は? 今回は「相模大野」(神奈川県相模原市)について、ライターの金子則男氏が解説する。
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小田急線と言えば、首都圏でも屈指の人気路線ですが、その小田急線が小田原方面と江ノ島方面に分岐する駅が相模大野。小田急線の中でも屈指の乗降客数を誇り、その数は下北沢や新百合ヶ丘よりも上です(2017年度)。
相模大野駅がある相模原市は2010年に政令指定都市になりましたが、相模大野が市の中心かと言えば微妙なところ。市役所やある相模原駅周辺と相模大野駅周辺は似たようなレベルで栄えていますが、「相模原市民が行くのは町田」(相模原市在住者)という声もあります。
鉄道路線は小田急小田原線と江ノ島線の2線。隣駅の町田はもう東京都で、新宿まで快速急行で35分なので、ラクラク通勤・通学圏内です。ちなみに相鉄には「相模大塚」や「さがみ野」という駅があるので要注意。また相模大野の隣駅は「小田急相模原」とJRの「相模原駅」はまったく近くないので、こちらも注意が必要です。
道路状況は微妙です。首都圏の大動脈・国道16号線が駅のすぐ脇を通っているので、便利といえば便利ですが、16号線は交通量が凄まじく、「16号、鵜野森交差点」といえば、関東地方の交通情報では有名な渋滞スポット。高速道路の入り口までも遠いので、混雑時用の裏道を開拓する必要がありそうです。