また、ベンは住みます芸人と同時進行で『ナイナイの海外定住実験バラエティー 世界のどっかにホウチ民』(TBS系)に出演していた時期もあった。そこでは、ギリギリの生活の中で面白い行動を撮影するため、いっさいお金がなくなったことも。
「お金がない。言葉が通じない。不安しかない状態でも、何かを撮影しなければいけないということで、チャイナタウンに出向いたことがありました。
手持ちのカメラで街の風景を撮影していると、酔っぱらいのおじちゃんに絡まれて。相手にしないでいたら、ビール瓶を割ってこっちに向けてきたんです。側にいたタイ人の人が間に入ってくれて逃がしてくれて、一目散に逃げたのですが、その結果、道がわからなくなってしまいました。やっとの思いで交番を見つけて身振り手振りで説明すると、お巡りさんがノーヘルの二人乗りでバイクの後ろに乗せてくれて、猛スピードで無料バスのバス停まで運んでくれました」
奮闘するも、サバイバル生活に耐えられなくなってしまったベン。ほかの芸人がまだ残る中、10か月でリタイヤし、日本に帰国した。そこでもらった10か月分の給料は、5万円だったという。
「いま考えると、もっと何かできたかもしれないとは思います」と後悔もあるようだが、「やっぱり自分には日本が合っています。お金があって安心な生活に変えられるものはないと、あの経験から学びました」。過酷な経験は、“当たり前の生活”をありがたいと思う気持ちにつながっているようだ。