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リーマン・ショック以降、中国の経済政策はどう変遷してきたか

習近平氏の経済政策の特徴とは(Getty Images)

 世界第2位の経済大国・中国の動向が世界経済に大きな影響を与えている。米トランプ政権が仕掛けた米中貿易摩擦にも屈することなく、追加関税の応酬を続け、先進国とは一線を画す政策で経済の浮沈を握ってきた。そんな大国を率いる習近平・国家主席の経済政策がどのようなものか、今後の世界経済の潮流を見ていくうえでも知っておく必要があるだろう。中国市場に精通するグローバルリンクアドバイザーズ代表の戸松信博氏が解説する。

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 まずは近年の中国経済の動向からおさらいしておきたい。

 急成長を遂げてきた中国は、2008年のリーマン・ショック後に4兆元もの大規模経済対策を打ち出した反動で生産過剰や国有企業の腐敗、汚職が蔓延。貧富の格差拡大によって高まった国民の不満が反日デモなどにつながり、その解消に向けて2012年末に発足した習近平体制は腐敗撲滅や贅沢禁止令、過剰生産能力の削減などを進める経済正常化政策に舵を切った。

 その結果、景気が減速したため、2014年10月からは金融緩和に乗り出した。株式市場を活性化させるべく、翌2015年4月12日には1人1口座から20口座まで開設できるような証券口座の規制緩和を実施した。すると、外部の信用取引会社を利用した「場外配資」と呼ばれる信用取引が横行し、上海株バブルが発生した。

 バブルを懸念した中国金融当局は同年6月13日に場外配資を規制した。そして上海株は大暴落。同時期に米国が利上げに踏み切ろうとしていたこともあって、新興国に流入していたマネーが米国に還流するとの観測から、上海株はさらに下落して2015年8月のチャイナ・ショックという世界的株安につながっていった──。

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