日本ではほとんどのユーザーが、「ある一定の通信量までは、一律○○円」という定額プランを利用している。60歳以上に多いライトユーザーの中には、この「一定の通信量」を毎月ほとんど使っていない人も多い。すすめられるがままにプランを決め、実態と合っていないのだ。
にもかかわらず、同じプランで通信量の多い若者と同一料金を払わされている。「使った分だけ払う」という仕組みの諸外国と比べて、極めて不公平な「ヘビーユーザー(=若者)に優しい」料金体系が続けられてきたのだ。
菅氏の発言はそれを是正しようとする“正義”に見えるかもしれないが、安倍晋三首相が“高すぎる携帯料金”について経済諮問会議で言及したのは2015年9月のこと。3年が過ぎようとしているのに状況は変わっていない。その間に60代以上は“インフレ”に苦しめられ続けてきた。
※週刊ポスト2018年9月7日号