国民年金に加入する自営業者は、会社員に比べて老後の年金が少ないのが悩みのタネだ。しかも収入が不安定なので、年金保険料を余裕で払える時期もあれば、とても資金繰りに手が回らないという時期もあるだろう。
年金保険料を納めていなかったり、払い忘れていた時期があると、その分老後の年金は減額される。また、納めている期間(加入期間、免除なども含む)が10年に満たないと1円ももらえなくなってしまう。
さまざまな事情で保険料を払えなかった人のために、期間限定の措置が用意されている。過去5年以内に国民年金保険料を納めていない人でも、後から納めることができる「後納」制度だ。
今なら2013年9月分以降が後納可能で、支払う保険料は当時の月額保険料に対して0~540円の加算額が必要となる。2013年度分は月額1万5580円、2014年度分は1万5590円、2015年度分は1万5760円で、2016年度は1万6260円、2017年度分は1万6490円、2018年度分が1万6340円となる(過去2年分であれば、後納制度を利用しなくても納付は可能)。
気になる増額効果だが、1か月分の保険料を後納するごとに、老後の年金が1624円(年額)増やすことができる。1年分の保険料(約19万円)を後納すれば、老後の年金が年額約2万円増えることになるのだ。最大5年分後納すれば約10万円増やせる計算になる。老後の年金を10年受給すれば元が取れることになるので、75歳まで生きればおトクになる。