トルコリラ円相場の長期見通し
では、今後トルコリラ円相場はどのような動きになると想定されるでしょうか。トルコリラ円相場について私が考える見通しについてお伝えします。
先日、トルコの8月消費者物価指数(CPI)が前年同月比17.9%上昇したと発表されました。これを受けてトルコ中央銀行が13日の金融政策決定会合で利上げに踏み切る可能性が囁かれています。もしくは13日を待たずに利上げの発表がある可能性もあります。
実際に利上げが実行されれば、トルコリラ円が買われる材料になり得ます。ただ、トルコリラ円相場がV字回復することは難しく、上昇トレンドに転じるまでは「天井3日、底100日」という言葉が示すように、まだ時間がかかるのではないでしょうか。
過去を振り返ると、ドル円相場が大きく円高に振れた際は、底固めの時期が2年半ほどありました。日経平均株価が長期下落トレンドにあったときも、3000円幅をモタモタ動く時期が4年半続き、ようやく2012年の12月から上昇傾向になりました。
トルコリラ円相場も同じように、ダラダラと上がったり下がったり動く状況がしばらく続く可能性があると私は見ています。
ただし、下がった相場はいずれ上昇に転じます。そう考えると、金利狙いのポジションを持たれている方は、資金管理を徹底した上で金利をいただきながら待つことが大切だと思います。
【PROFILE】池辺雪子(いけべ・ゆきこ):東京都在住の主婦。若い頃から株や商品先物投資を学び、2000年からFX投資を始め、これまでに8億円以上の利益をあげている敏腕トレーダー。2007年春、脱税の容疑で起訴、同年夏、執行猶予刑が確定。その結果、所得税、延滞税、重加算税、住民税、罰金(約5億円)を全て即金で支払う。2010年9月に執行猶予が満了。現在は自らの経験をもとに投資、納税に関するセミナー、執筆活動を行っている。トルコリラ/円、ドル/円、他通貨、日経平均株価などの値動きに関する詳細な分析を展開する「池辺雪子公式メルマガ」も発信中(http://yukikov.jp/)。