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【ドル円週間見通し】追加利上げ睨んで経済指標を見極める展開

・9月17日~21日週に発表予定の国内外の主要経済指標の見通しについては以下の通り。

○(日)日本銀行金融政策決定会合 19日(水)決定会合の終了予定時刻は未定
・予想は、金融政策の現状維持
 前回7月末の前回会合では、国債市場の流動性低下に配慮するため、長期金利の変動許容幅を従来の倍程度に拡大した。日本銀行の片岡審議委員は「誘導目標の弾力化は金融緩和の効果を弱める」と指摘しているが、国債市場の流動性は回復しつつある。ただし、米中貿易摩擦の継続、日米貿易協議の行方、台風や地震などの自然災害による経済活動の低下など金利上昇を抑制する要因(リスク要因)が存在していることから、現行の金融緩和策を維持し、物価や企業設備投資の動向を注意深く観察していくとみられる。

○(米)8月住宅着工件数 19日(水)午後9時30分発表予定
・予想は、122.5万戸
 参考となる7月実績は116.8 万件で6月実績を上回ったが、126.4 万件程度に届かなかった。8月については、先行指標である7月の住宅着工許可件数が前月比+1.5%と4カ月ぶりにプラスに転じており、7月実績を上回ると予想される。ただ、住宅市場指数は伸び悩んでおり、6カ月見通しも低下していることから、着工件数が増加傾向に転じるとの見方は増えていないようだ。

○(米)8月中古住宅販売件数 20日(木)午後11時発表予定
・予想は、538万戸
 参考となる7月実績は前月比-0.7%、534万戸で2016年2月以来の水準に落ち込んだ。 販売価格の中央値は26.96万ドルで前年同月比+4.5%だった。販売価格の上昇が続いており、販売件数は伸び悩んでいるとみられる。8月については、金利上昇の影響が表面化しつつあることや販売価格上昇の影響で販売件数は伸び悩む可能性がある。市場予想は妥当な水準か。

○(日)8月全国消費者物価コア指数 21日(金)午前8時30分発表予定
・予想は、前年比+0.9%
 参考となる7月実績は前年同月比+0.8%。過半数の269品目が上昇、エネルギー関連品目が上昇。下落は187品目。携帯電話の通信料が下落した。8月については引き続き過半数の品目の値上がりが予想されることから、物価上昇率は7月実績をやや上回る可能性がある。

○(欧)9月マークイットユーロ圏製造業PMI 21日(金)午後5時発表予定
・予想は、54.4
 参考となる8月実績は54.6で7月の55.1から低下。新規受注の伸び悩みなどが要因。国際貿易環境は悪化する可能性があり、2018年後半と2019年におけるユーロ圏の成長見通しが上方修正される可能性は低いことから、9月の製造業PMIは8月実績をやや下回る可能性がある。

○主な経済指標の発表予定は、17日(月):(米)9月NY連銀製造業景気指数、19日(水):(日)8月貿易収支、21日(金):(独)9月マークイット製造業PMI、(独)9月マークイットサービス業PMI

【予想レンジ】
・110円50銭-113円50銭

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