投資情報会社・フィスコが、株式市場の9月18日~9月21日の動きを振り返りつつ、9月25日~9月28日の相場見通しを解説する。
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先週の日経平均は上昇した。週間ベースとしては2週連続の上げとなり24000円に迫る動きをみせた。5営業日ぶり反落のNYダウを受けて、3連休明け18日の日経平均は軟調な寄り付き。しかし、上海総合指数が反発して目先の悪材料出尽くし感が台頭すると、買い戻し優勢となり日経平均は上げ幅を広げる展開となった。19日はトランプ政権が中国からの輸入品2000億ドル相当への追加関税を24日に発動すると発表したが、経済への悪影響は限定的との見方が広がり円安も手伝い日経平均は一時421円超の上げをみた。
中国の李克強首相が「輸出競争力を向上させるために人民元切り下げを行わない」と発言し、貿易摩擦への懸念が後退した20日の日経平均も小幅ながら前日比プラスを維持した。ただ、自民党総裁選は大方の予想通り、安倍晋三首相の3選が決まったものの、石破茂元幹事長による得票率の伸びが一時伝えられると、日経平均は一時マイナスに転じるなど乱高下する場面もあった。
一方、9月フィラデルフィア連銀製造業景況感指数が予想を上振れるなど米経済の堅調さが示されるなか、対中貿易摩擦による経済への影響が限定的との見方から20日のNYダウは3日続伸となり、S&P500とともに史上最高値を約8カ月ぶりに更新した。米長期金利の上昇とともに円相場は1ドル112円台半ばへの円安もあり21日の日経平均は朝方から買いが先行して6日続伸となった。また、東証1部出来高は5月31日以来の20億株台に膨らみ、地合いが意識される展開となった。
今週の日経平均は、スピード調整を交える中で、1月23日の年初来高値24129.34円を意識する展開となりそうだ。週間ザラバベースで約876円の上昇幅をみた後だけに調整も予想されるが、自民党総裁選での安倍総裁の3選で経済対策面での期待感が高まり地合いは好転している。
こうしたなか、24日の日米貿易協議(FFR)、26日の日米首脳会談、27日のFOMCというビッグイベントが相場展開のカギを握る。模様眺めムードも強まりやすいが、日米貿易問題では、トランプ大統領の強気姿勢が懸念されるなか、日本側がどのような落とし所を探るかが焦点だ。