中川淳一郎のビールと仕事がある幸せ

気持ちもお金もドカーンと出す! 中国流の「おもてなし」に感激

中川氏が中国の富裕層にご馳走になったアワビ

 日本を「おもてなしの国」と捉える人は多いだろうが、この度、香港で中国流のおもてなしを受けたネットニュース編集者の中川淳一郎氏は「こりゃすごい。感激した」と振り返る。一体それはどんなおもてなしだったのか。中国のお金持ちから受けた「おもてなし」体験を中川氏が振り返る。

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 先日、香港に行ったのですが、着いてまず感じたのが、物価の高さです。東京の1.3倍といったところでしょうか。「世界一安いミシュラン」として知られる飲茶の店はたらふく食べて一人800円の激安価格でしたが、全般的には若干お高め。その前提で話を進めますと、今回おもてなしをしてくれた方は、相当な金額を払ってくれたのでは、と感じてしまいます。

 お会いしたのは大学時代の同級生、劉さん(仮名)。現在はヘッジファンドの会社の副社長を務めています。卒業から21年、初めて会いましたが事前にフェイスブックでやり取りをし、無事高級中国料理店での会合は設定されました。こちらからは私を合わせて4人だったのですが、とにかく色々気持ちがいい。

 会った瞬間は懐かしさのあまり握手をし、そのまま抱き合いましたが、劉さんがすぐに言ったのは「皆さんを紹介してよ」ということでした。その場で立ったまま同行の3人を紹介すると彼は「ようこそ香港へ。楽しんでくださいね」と我々に言ってくれました。

 そしてコース料理が出てくるのに先立ち、劉さんは持ちこんだワインを店員に開けてもらい、皆で乾杯します。貧乏くさい話ではありますが、今このワイン(シャトー・マルゴー2006年)の価格を調べたら7万~11万8000円とありました……。こちとらワインを飲む時は800円のものぐらいしか飲まないのですが……。

 そして、劉さんは最近の趣味はフランスのワイナリーを巡り良いワインを見つけることだと言い、フランス料理の話をしたかと思えば今度は中国料理がいかに体に良いか、ということを話します。漫画『美味しんぼ』で香港を訪れる回がありましたが、そこに登場する映画会社の社長が、健康に良いメニューを散々用意してくれ、食べ終わったらまた食欲が湧いてきた、というエピソードを思い出しました。

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