確実に効果がある取り組みとして、奥田さんは次の6つを挙げる。
【1】拭く
調理で使用したフライパンや食後の食器は、着古して廃棄する洋服や緩衝用の紙などを利用し、汚れを拭き取ってから洗う。使用後のティーバッグなども油汚れをよく落とす。
【2】ためる
食器を洗うときは桶などに水をためて、そこで洗う。歯磨きも水を流しっぱなしにせず、コップにためた水で行う。
【3】出さない
蛇口をめいっぱいひねらず、なるべく水を出しすぎないようにする。
【4】止める
水を出しっぱなしにせず、こまめに水を止める。
【5】取り換える
風呂のシャワーヘッドを節水用に換えたり、泡切れのよい洗剤やシャンプーを使う。
【6】使い回す
風呂の残り湯は洗濯に回す。米のとぎ汁は花の水やり等に再利用する。
「そのほか、“バーチャルウオーター”を意識することも大切です。バーチャルウオーターとは、野菜等の食料ができるまでに要する水の量のことで、例えば、トマト1個作るのに16リットルの水が使われているといわれています。それを食べずに捨ててしまったとしたら、16リットルの水を無駄にしたのと同じこと。食材を大切にすることは水を大切にすることにつながるのです」(奥田さん)
地味で地道に思えるかもしれないが、一人ひとりがこうした取り組みを行うと、いずれ大きな差が生まれる。
このうちの1つでもいいからぜひ実践していただきたい。蛇口をひねれば、当たり前のように水が出てきて、その水を安心して飲むことができる時代が少しでも長く続くように。
※女性セブン2018年10月11日号