今年1月からスタートした「つみたてNISA」。「少額からの長期積み立て投資」を支援するための非課税制度で、毎月一定額を対象の投資信託に積み立てていき、投資で得た運用益や分配金が課税されないことが最大のメリットだ。
非課税投資枠は年間40万円までで、期間は最長20年。20年間フルに活用した場合、800万円分を非課税で運用できることになる。
つみたてNISAの投資対象は、約6000本にも及ぶ国内の投資信託の中から厳選された158本(9月上旬時点)。
「つみたてNISAの対象商品は、いずれも金融庁が厳選した、手数料の安い、長期投資に適した優秀な商品ばかり。国が投資初心者の投資を促すために導入した優遇制度なので、基本的には中長期的に安定して資産が増やせる商品が選ばれています」(ファイナンシャルプランナーの高山一恵さん)
もちろん選ぶ商品によって、期待できる収益率(利回り)やリスクに差がある。その差は、主にその商品が投資する「資産」の内容によって決まる。
資産とは、大きく分けて「株式」と「債券」の2つ。どちらも「国内」と「海外」に分かれる。そのほか、「REIT(不動産)」などを組み合わせているものもある。イデア・ファンド・コンサルティングの吉井崇裕さんが解説する。
「基本的には、株式の比率が大きいほど利回りが高くなり、利益が多く得られる確率が高い一方で、その分リスクも高まります。反対に、債券の比率が大きくなれば利回りは低下する代わりにリスクも低くなる。大きく増やしたいか、安定した運用をしたいかで、選ぶ商品が変わります」