総務省が今年9月に発表した家計調査によると、7月の実質消費支出(2人以上の世帯)は、前年同月と比べて上がっているものの、食費は実質1.7%、光熱費は0.8%、衣料費に至っては10.3%も減少していた。一方、教育費は13.3%も増。子供にお金をかけつつ食費を抑え、衣類は後回しにする主婦の苦悩が浮き彫りになった。
「気づかないうちにいろいろなものが値上がりし、今までできていた“プチ贅沢”も困難に。本当に必要なものだけしか買えない時代になってきました」
こう、ため息交じりに話すのは、“値上げウオッチ”を続ける節約アドバイザーの丸山晴美さんだ。それでもまだ、節約する方法はあるという。
「例えば、スーパーで買い物をするなら現金を使わず、店オリジナルの電子マネーにお金をチャージしてから払う。こうすれば使う金額は一緒なのにポイントが貯まり、換金できます。また、買い物袋を持参すれば、2円引きになるところも多い。小さなことかもしれませんが、積み重ねていけば大きな節約につながります」(丸山さん)
銀行の選び方を見直す時代に
ファイナンシャルプランナーの八ツ井慶子さんは、銀行の選び方の見直しをすすめる。
「今までは口座に一定金額入っていれば手数料が無料になる銀行が多かったのですが、これからは手数料無料サービスに回数制限を設ける銀行が増えていきます。というのも、マイナス金利政策により、預金と貸出の金利差で稼ぎにくくなった銀行が、手数料無料を見直し始めたからです。今後もこの傾向は続きそう。手数料無料のメリットよりも、ATMが近いなど、使い勝手のよさで銀行選びを考え直してもいいでしょう」