一方で、今年12月のIPO件数は20~30件が予想されるが、そうした銘柄はソフトバンクのIPOの余波を受け、低パフォーマンとなる可能性が高そうだ。ソフトバンク株を購入するために、投資家の資金が拘束されるからだ。
その影響はIPO市場だけにとどまらない。日本の株式市場全体が危うくなる可能性すら考えられる。ソフトバンク株を購入する資金を捻出するために、保有している他の株を売る機関投資家が続出すると思われるからだ。東証1部の有力銘柄も例外ではなく、売られる可能性は高いと見る。
中でも一番売られやすいのは、IPOに際してソフトバンク株を放出するために、短期的にソフトバンクが稼いでいた分の営業利益が大きく減る親会社のSBGだろう。また、競業会社であるNTTドコモとau(KDDI)も、ソフトバンク株の購入資金を作るために売られる可能性があるかもしれない。