複数の銀行口座を持つのはやめておいたほうがいい
銀行はとかく手数料が多いだけに、自身の習慣を見直すことで、“払ってはいけないお金”を炙り出せる可能性は高い。
ファイナンシャルプランナーの森田悦子氏は「資金の用途によって銀行口座を分けて複数にしている人は少なくありませんが、これからは考え直したほうがいい」と指摘する。
「厳しい経営環境が背景にあって、銀行はATM手数料を増やす方向に動いています。たとえば、これまで24時間何度でも無料で提携ATMが利用できた新生銀行は、10月からATM引き出し手数料の有料化に踏み切りました。
一方で、一つの口座に大きな資金をまとめておくと、いわゆる“メインバンクサービス”の恩恵を受けられるようになります。月間の取引額や預け入れ資産の残高などによって、各行の特典内容は様々ですが、『一定の預金がある場合はATMの引き出し手数料が月4回まで無料』といったものが多い」(森田氏)
手数料が増える傾向にあるなかで、特典の持つ意味が大きくなるというのだ。前出・荻原氏はこう付け加える。
「銀行に口座があるだけでお金がかかる『口座維持手数料』の導入が検討されているという報道もあります。そうなれば、持っている口座の数が多いほど余計なお金がかかる。今から備えて、口座を統一しておいたほうがいいでしょう」
さらなる“払ってはいけないお金”が生じるリスクを認識した上で、時代を先取りして対応する必要があるというのだ。
※週刊ポスト2018年11月23日号