トルコリラ円相場の売買比率を確認すると、ジワジワと買い玉が増えています。売り玉に比べて買い玉が多い状況ではありますが、ピーク時に比べたら買い玉はまだ10万枚ほど少ない状況です。
また、テクニカル分析からいっても、買いの状況に変わってきています。
現状では、週足レベルで短期の移動平均線が中期の移動平均線を上抜いた状況(ゴールデンクロス)にあります。これまでは短期線が中期線にぶつかると、中期線の抵抗を受けてストンと落とされる状況が続いてきましたが、現状ではそのようになっていません。
ただ、そうは言っても、トルコショックの安値から約6円上昇したので、今の水準で買いを入れることに躊躇してしまう方もいるでしょう。
そして、「16円、17円の方にまた下がってくれば買いたい」と慎重になっている方もいると思いますが、多くの方がそういうことを考えている時というのは、相場が下げづらくなります。
また、別の記事で「1トルコリラ=31円のあたりに空いている窓はいずれ埋められることが想定される」という話をさせていただきましたが、「早く窓を閉めてほしい」と思っている方もいるかもしれません。
なかには買いポジションに対する含み損を抱えたままソワソワしいる方もいるでしょう。確かに早くスッキリしたい気持ちはよく分かります。
ただ私としては、スワップ金利をたっぷり享受してから1年後、2年後くらいに金利と差益のダブルで利益を確定する戦略でのぞみたいと思っております。
例えば1か月後くらいに相場が1トルコリラ=30円以上にさっさと上昇して、利益確定に適したタイミングが訪れてしまうと、あまり金利の旨味が得られなくなります。
金利狙いの買いポジションを持っているのであれば、資金管理をしっかりとした上で、焦らずじっくり金利をいただきながら待つのが良いと思います。
【PROFILE】池辺雪子(いけべ・ゆきこ):東京都在住の主婦。若い頃から株や商品先物投資を学び、2000年からFX投資を始め、これまでに8億円以上の利益をあげている敏腕トレーダー。2007年春、脱税の容疑で起訴、同年夏、執行猶予刑が確定。その結果、所得税、延滞税、重加算税、住民税、罰金(約5億円)を全て即金で支払う。2010年9月に執行猶予が満了。現在は自らの経験をもとに投資、納税に関するセミナー、執筆活動を行っている。トルコリラ/円、ドル/円、他通貨、日経平均株価などの値動きに関する詳細な分析をする「池辺雪子公式メルマガ」も展開中(http://yukikov.jp/)。