50才まで結婚したことのない生涯未婚率は男性で23.37%、女性で14.06%にのぼり、過去最高を記録(2015年の国勢調査より)。たとえ結婚していても、平均寿命は女性より男性の方が約6才短く、熟年離婚率も増加していることもあり、高齢のひとり暮らし女性は増加傾向にある。
国立社会保障・人口問題研究所によると、高齢単身女性の貧困率が、2015年のデータで5割を超えている(貧困とは、全国の平均年間所得545万円の半分以下の所得世帯を指す。生活保護も含む)。
シニアのシングル女性について調査している「わくわくシニアシングルズ」の代表・大矢さよ子さんによると、「50才以上のシングル女性530人に調査した結果、65才以上の公的年金の受給額は5万~10万円と低い人が多く、就労している人が5割いました」という。
「わくわくシニアシングルズ」では、会員たちが何に困っているのか調査し、生の声を聞いている。高齢のひとり暮らし女性が直面するお金にまつわる悩みを紹介しよう。
年金を月15万円以上もらっている人は約2割
「パートを2~3本掛け持ちし、厚生年金と国民年金を納めてきたのに、65才での支給額は月9万円未満」(60代・パート)、「国民年金を払い続け、今の受給額は月6万5000円。生活保護の人の半分という少なさ」(60代・パート)。「わくわくシニアシングルズ」の調査では、月額15万円以上の受給者はわずか22.8%。受給額の少なさに嘆く声は多い。