2019年10月の消費増税率10%への引き上げが迫る中、国が「5%相当のポイント還元」制度を打ち出した。この制度は、すべての支払いに適用されるわけではなく、クレジットカードなどの現金を使わない「キャッシュレス決済」であることと、中小の小売店や飲食店などでの利用に限ることの2つが条件だ。
対象店舗は、現時点でははっきり決まっていないが、小売店の場合は従業員数50人以下、飲食店なら従業員100人以下が目安になりそうだ。
すでにカードや電子マネー決済を導入している身近なお店が「コンビニ」だ。大手コンビニのほとんどは、個人事業主が独自に経営するフランチャイズ店なので、中小の小売店に該当する。そのため、ほとんどのコンビニでは来年10月から9か月間、毎回実質5%引きで買い物ができることになる。
今回の制度で対象となるキャッシュレスの決済方法は、クレジットカードだけでなく、「電子マネー」や「モバイル決済(QRコード)」なども含まれる。そもそも「キャッシュレス」とは何を指すのか、整理しておこう。
まずは種類。大きくは、「クレジットカード」「電子マネー」「モバイル決済」の3つに分けられる。
「クレジットカード」の歴史は50年以上と古く、現在日本で普及しているキャッシュレス決済の約9割を占める。主要な会社には「VISA」「JCB」「マスターカード」などがあり、コンビニをはじめ、大手スーパーや百貨店など多くの場所で使える。