各社は電子マネーと同様、支払い額に応じてポイントを還元したり、割引きクーポンを配布するなどお得なサービスを実施して競い合っているが、ソフトバンクとヤフーは、他社の還元・割引率を大きく引き離す、還元率20%(月額5万円の上限付き)の「100億円あげちゃうキャンペーン」を打ち出した。消費経済ジャーナリストの松崎のり子さんが話す。
「20%という驚異的な還元率を実施した企業は、過去に聞いたことがありません。QRコード事業に参入した企業としては後発になるため、普通のキャンペーンではダメだと踏んだのでしょう。期限は2019年3月末までで、100億円分を還元した時点で終了します。その後の還元率は0.5%になってしまうので、このチャンスを逃してはいけません」
このキャンペーンを利用すれば、5万円の買い物で1万円も戻ってくる。今後、利用可能店舗にビックカメラやヤマダ電機などの家電量販店が含まれるというから、家電など高額商品を購入する予定があるなら、20%還元が終了しないうちに利用したい。ポイント事情に詳しい菊地崇仁さん(コンサルティング会社「ポイ探」代表)が話す。
「PayPayは、今なら登録するだけで500円分、5000円以上チャージすると、さらに1000円分のPayPayマネーがもらえます。また、20%還元の他に40回に1回の確率で支払い額が全額実質タダ(月10万円まで)になるユニークな取り組みも実施中です。ソフトバンクとワイモバイルの携帯ユーザーなら、この確率が10回に1回と格段に上がります。
PayPayがここまでするのなら、他社もただ指をくわえて見ているわけにはいかないはず。今後、ユーザー獲得に向けた還元率争いがさらに激化するとみて間違いありません。これに加え、政府の5%還元制度も始まれば、各社の還元率にさらに5%上乗せされることになります。新しいサービスが普及し始まるタイミングは競争が激化し、とても得をするもの。QRコード決済を始めるなら、今この波に乗らないと損です」(菊地さん)
※女性セブン2018年12月20日号