また、新しく戸籍を作る場合、どこに本籍を置くかは自分で決めることができる。実家の戸籍には戻らないが、親と同居する場合は、本籍地を実家と同じにすることも可能だ。ただし、一度新しく戸籍を作れば、再び親の戸籍に戻ることはできない。
「自分を筆頭にする新しい戸籍を作ったとしても、婚姻歴自体を戸籍から抹消することはできません。従前の戸籍(死別した夫を筆頭とする『除籍全部事項証明書』)には、生存配偶者の婚姻歴が残ったまま、復氏により生存している配偶者が除籍したことが記載されます。結婚前の戸籍に戻った場合も、復氏したことが記載されます」
福岡在住の山崎幸子さん(仮名・47才)は、最初の夫と死別したあと、再婚する直前に復氏届を提出した。
「死別した夫の義親との関係は良好で、仕事では旧姓を使っていたので不便を感じず、戸籍はそのままにしていました。ですが、再婚が決まり、なんとなく相手に引け目を感じて、旧姓に戻してから相手の姓を名乗ることを選びました」(山崎さん)
姻族関係終了届と復氏届はまったくの別物。どちらか一方を提出することも、両方提出することも可能で、どちらを先にしてもよい。
また、山崎さんは復氏届を提出後に再婚し、その後に離婚もしているが、もしも復氏届を提出せずに再婚・離婚をした場合、離婚届で選択できる姓は、再婚した夫の姓か、再婚前に名乗っていた亡き夫の姓となる。出生時の姓に戻したい場合は、家庭裁判所に申し立てて、姓の変更許可を取る必要がある。手間がかかるので注意したい。