【STEP2】新しい戸籍に入れる
裁判所から「子の氏の変更許可」の審判書謄本が発行されたら、それを持参して入籍届を提出する。子が複数人いる場合、まとめて提出することはできず、1人につき1通必要になる。
届出先は、子供の本籍地または、届出人の住所地の市区町村役場だ。届出人は「子の氏の変更許可申立書」と同じく、15才未満の場合は法定代理人として親が手続きを代行できるが、15才以上の場合は本人となる。
子の姓の変更は、タイミングを考える
子供がまだ小さい場合はそれほど関係ないが、小学生以上の子が姓を変更する場合、学期途中での変更を避けたり、進学や転校のタイミングに合わせて行われることが多い。
また、親は復氏届を提出して旧姓に戻したものの、子供たちは亡き夫の姓をそのまま名乗り続ける、別々の戸籍を選択するケースもある。
愛知在住の吉川悦代さん(仮名・52才)は、浮気癖があり別居中だった夫が急死したため、戸籍を抜けることで夫から解放されたいと、旧姓に戻すことを強く願った。しかし、当時中学生だった息子は姓の変更を望まなかったという。
「姓名判断の本を見て、夫の姓に最適の名前をつけたので、私の旧姓との相性はあまりよくありませんでした。何度も相談し、お互い納得して母と息子が別の姓で暮らしていくことを選択したんです。
生活面での不便さはほとんどありませんでしたが、学校に提出する書類、携帯電話の支払いなど、同居していても名字が違うため、親子関係であることをその都度証明する手間がかかり、大変でした」(吉川さん)