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高校時代の仲間で草サッカーチーム結成、なぜか人間関係がズタズタに

 ところが楽しい時間は長くは続かない。ある大会でドタキャンや無断欠席する者が相次ぎ、メンバーが揃わなかったのだ。試合そのものは、対戦相手からメンバーを借りて急場を凌いだものの、もちろんチームは失格。居合わせたメンバーは対戦相手や関係者に頭を下げまくり、リーダー格がドタキャン組にブチ切れた。

「メンバーは20代後半から30代前半で、仕事、プライベート、子育てなど、何かと忙しいのは分かります。それまでも“練習に来ない”“準備や片付け、試合の手配などの作業をやらない”など、小さな不満が出たことはあったのですが、大量ドタキャン事件でリーダー格がカンカンに怒り狂い、ドタキャンや無断欠席をした者を呼び出しました。

『真剣にやるから面白いんじゃないか』とキレるリーダー格に対し、最初は彼らも謝っていたものの、徐々に『オレはサッカーボールが蹴られれば良かった』『そんなにサッカーばっかりやってられない』『家庭や仕事の方が大事』という不満の声が噴出。しこりが残ったままその日は解散となりました」

 そのやりとりの中で、“真剣にやりたい派”と“ほどほど楽しみたい派”、さらに“飲みたいだけ派”の3つの派閥があることが判明。そしてチームは衝撃の結末を迎える。高校時代からずば抜けてサッカーが上手かったリーダー格が、まさかの決断を下したのだ。

「とにかく負けず嫌いで、あくまでも真剣にサッカーをやりたかったリーダー格が、草サッカー大会の優勝常連チームに移籍してしまったんです。『揉めてるならウチのチームに来れば』と、誘われたようです。それでメンバーは一気に白けてしまい、それ以降試合はまったくやっておらず、3分割した派閥が互いに悪口を言い合うような状態が今に至るまで続いています」

 監督のお通夜でチームが誕生してから、リーダー格が引き抜きで移籍するまで、わずか5年ほどの出来事だったそう。高校時代からの人間関係は一気に崩壊してしまったのだ。Kさんの周りでは、「誰かの葬式でもないと、みんなで集まる機会はないだろうね……」と、縁起でもないことを言っているそうだ。

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