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株式市場「ビッグデータ解析」で判明! 日本株の「上下動トレンド」と「上昇特異日」

かつてのアプリケーションでは、とても処理できないほど膨大で複雑なデータ集合を分析する「ビッグデータ解析」。これによって、今まで分析できなかった事象が明らかになるケースが増えている。

では、それを株式市場に当てはめたらどうなるのだろうか。今回、投資情報サイト「株式予報」代表の中原良太氏が、過去16年間の株式市場の膨大なデータを紐解き、徹底解析したところ、株価の値動きにおける〝一定の法則〟が見えてきた。

年初の急落は過去の統計から予測可能だった

 2016年の株式市場はまさに大暴落での幕開けとなったのは記憶に新しい。日経平均株価は大発会の1月4日から6営業日連続で下落し、昨年末の1万9000円台から、1月21日には1万6017円まで急落。ここまで大きく急激に売られた背景としては、中国の景気先行き不安や株安、原油安、円高などの悪材料が指摘されている。

 1月29日の日銀によるマイナス金利導入で株価反発も期待されたが、その後も円高に伴う株安で2月12日には一時1万5000円割れを記録するなど、値動きの激しい波乱の相場展開が続いている。

 私は、毎日の市場ごとの指数や業種ごと、さらにはすべての個別銘柄の騰落率まで、2000年から15年までの16年間にわたって蓄積された膨大なデータを分析している。いわば、株式市場の〝ビッグデータ解析〟で、この膨大なデータを紐解くと、ある一定のトレンドや、アノマリー(明確な根拠はないが、そうなることが多い経験則)が見えてくる。実は「1月は急落しやすく、2月以降、反騰態勢に入る」というのは、過去何度も起きてきたことなのだ。

 過去16年間のデータを平均すると、1月の日経平均は前月末比で2.26%下落している。これは、年末に大型株が物色されやすく年末高となる反動による下落、といえるだろう。2月はその下落からのリバウンドで、平均1.46%の上昇。続く3月は1.99%、4月は0.86%の上昇となり、特に3月は、1年のうち12月に次いで高いパフォーマンスの月となっている。3月は期末の優待・配当取り、4月は新年度の買いで新しい資金が流入しやすいという背景も考えられる。

 ところが5月は1.03%の下落となっている。多くの個人投資家の方もこの10年ほど、「GW明けの5月は相場が崩れやすい」と感じているかもしれないが、過去の統計からも、その傾向は確かに出ているのだ。

3月下旬には〝上げの特異日〟が多い

 特に3月は興味深いデータが浮かび上がってくる。株式市場には「上がりやすい日」や「下げやすい日」があり、3月24日は過去16年、いずれの年も上昇した日なのだ。つまり、24日の始値で買って、翌日の始値で売れば、必ずプラスになったということ。過去16年間で〝全勝〟しているのは、1年のうち3月24日と11月4日の2日しかない。

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 また、3月21日は平均上昇率が1.31%と、1年のうち最も騰落率が高い。1%を超えるのは3月21日、11月4日、12月1日、10月14日、9月15日の5日で、これらは〝上げの特異日〟といえるだろう。

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