この制度は入院費用も含まれるため、1か月入院した場合でも負担の上限額は同じだ。もし入院が数か月に及んだ場合、毎月約9万円がかかり、金額が大きくなるのではと心配になるが、最近は日帰り手術が増え、入院も短期化している。厚労省の「患者調査(2014年)」によると、1990年の平均入院日数は44.9日だったのが、2014年には31.9日まで短くなっている。現役世代(35~64才)に限れば、24.4日だ。
「医療保険に入っていても、入院給付金1件当たりの支払額は平均約10万円(2017年度、計41社)。病院が長期入院をさせなくなったため、この十数年で全体の給付額は2割以上減っています」(後田さん)
また、健康保険には『傷病手当金』という、病気やケガで働けなくなった時、最長18か月間にわたり、月収の3分の2に相当するお金が受け取れる制度もある。
さらに、大手健康保険組合の中には、『傷病手当付加金』といって、傷病手当金に上乗せして給付する制度もあり、傷病手当金と合わせて月収の8~9割が受け取れる。自分の勤めている会社の健保組合を確認しておこう。
※女性セブン2019年1月3・10日号