それでも一時的な借金をせざるを得ないこともあるだろう。豊田さんは「CMにつられて高金利の商品を利用しないこと」とアドバイスする。
たとえば、市区町村の社会福祉協議会では「福祉資金」(金利1.5%)「教育支援資金」(無利子)といった貸付制度がある。日本政策金融公庫の「国の教育ローン」は1.78%と低利で、インターネットで申し込みが可能だ。終身保険に加入している人なら、解約返戻金の範囲内で保険会社から貸付を受けられる「契約者貸付」という手もある。金利は加入時期などによるがカードローンよりはずっと低い。
ちなみに、高金利のカードローンを提供している銀行でも、実は金利が1けた台の教育ローンや多目的ローンは扱っている。これらの商品は融資の条件が厳しい傾向はあるが、何も調べずに高金利のカードローンに申し込むことのないように注意したい。
ピンチは誰にでもやってくる。普段から借りずに済むための貯蓄を用意するのが第一ではあるが、困った時には早めに市区町村の家計相談窓口など第三者に相談することも重要だ。自治体の窓口では家計管理を指導してくれたり、必要な場合は低利の貸付や債務整理の窓口を紹介してくれるので、積極的に活用しよう。
●イラスト:ほししんいち
※女性セブン2019年1月1日号