【6】身動きが取れなくなるような投資行動は慎む
「あまりにも流動性がない銘柄を大量に購入するとか、1つの銘柄に集中投資しすぎると、売りたいときに売れません。また、損切りしたいときに自分の損切りでさらに株価を大きく下げてしまうことにもなりかねません。身動きがとれなくなるような投資行動は慎んだほうがいいですね」
【7】常に最悪の事態を想定しておく
大きく下がると一時的な反発はあるもの。しかし、本当の「底」はまだ先かもしれない。
「投げ売りがあったからといって、あとは上がるだけとは限りません。『まだ下がるかも』『一時的に反発してもまた下がるかも』といった最悪の事態は想定して、投資することが大切です」
また、相場が落ち着けば売られすぎ銘柄から反発するものだが、どの銘柄も一様に戻るとは限らない。
「こうような不安定な相場になると、株価が回復する銘柄と、一時的な反発で終わってまた下がる銘柄に分かれます。では今後買われる銘柄は何か。2016年1~2月にも大きな急落がありました。そのとき戻りが早かった銘柄が、今回も戻りが早いと思います。例えば、オリックスやソフトバンクグループ、損保・保険など外国人持ち株比率が高く、配当利回りが高い銘柄でした。相場が落ち着いてくれば、3月に向けて高配当銘柄や優待銘柄が買われてくるかなと思います。こういう急落はこれまでも何度もありました。そのときどういう銘柄が下がったのか、どんな動きをしたのかを覚えておくと次に生かせます」
ピンチはチャンス。投資上級者たちの心得を参考に、急落時に“次の一手”を打てるよう、余裕を持った投資を心掛けたい。
◆かぶ1000さん:中学2年から株式投資を始め、投資歴は29年超。運用額は約3億円で、資産バリュー株への投資を得意とする。ツイッターは@kabu1000